「また反省文書かされちゃうよ。」
俺の同僚が課長と一緒に会議室を出ると、ちょっと照れくさそうに俺に言った。
「まあ、課長の言うことはもっともだからな、しょうがないか。」
課長は、誰かを叱るときには必ず会議室で叱ったが、失敗にこだわることなく、今後の指針を明確にすることを要求されるような叱り方だったので、みんなの評判は良かった。ただ、ちょっと茶目っ気で、必ず反省文を書かされるので、俺の同僚もそれに照れていたのだ。
「ほら、次はおまえの番だぞ。」
その同僚があごをしゃくって、課長席のほうを示したのを見ると、課長が、紙切れをひらひらさせて、俺を招いていた。
「反省文らしいぞ。」
俺は、課長に続いて会議室に入っていったが、俺にとっての会議室行きは、たぶん他のやつとは違った意味で照れくさく、どきどきするものだった。俺が会議室に入ると、入口のところで待ちかまえていた課長は、後ろ手に会議室のドアを閉めて、後ろから俺の身体を羽交い締めにするように抱いて、
「昨日の提出してもらった資料だが……。」
俺の耳元でそうささやいた。
「単純な数字の間違いが多かったぞ。」
そこには、俺が出したのとは違う数字が書き込まれていて、課長が細工したのは明らかだったが、もちろん俺は素直に謝った。
「すみません、やっぱり、まだ詰めが甘いですね、自分。」
すると、課長は、俺の耳たぶをかみながら、俺の胸に回した手で俺の乳首を探り当てると、そこをひっかくようにして、
「そうだ、君には、今晩、十分反省してきてもらわないといけないな。」
俺の身体が、その乳首への刺激に反応して、ひくん、とけいれんしてしまうのを楽しんでいた。
「は、っはい。わかりました。十分反省してきます。」
俺がそう言うと、課長の手は、すーっ、と俺の下腹部に降りてきて、すっかり窮屈になってしまっているスーツのズボンの盛り上がりを、ぐっ、と握り締めた。そして、先端から根本までを指でひっかくようにして刺激しながら、
「こんな状態で、ちゃんと反省できるのか?」
また俺の耳たぶをかんだ。
「うっ……く。」
すでに俺は、課長に返事をできるような状態ではなく、課長にもてあそばれているものの先端からは、透明な粘液があふれ出して、下着のボクサーにしみを作っているに違いなかった。けれども、俺が快感に浸り始めたのを見透かすように、課長は、すっ、と俺の身体から離れていって、
「おまえの反省文のテーマはこれだからな。」
俺に、手書きで殴り書きした小さなメモを手渡すと、
「反省文のできは、金曜の業務後に、俺の部屋でたっぷりと見せてもらうからな。」
自分だけ、さっさと会議室を出て行ってしまった。俺には、ズボンの恥ずかしい盛り上がりを隠すための上着も書類もなかったので、仕方なく、下腹部が平常になるのを待ったけど、何か平常心に戻れるようなことを考えようとすればするほど、さっき課長に手渡されたメモの中身が気になって、なかなか席に戻れるような状態にはならなかった。
自分の部屋に帰ってさっそくそのメモに書かれている指示を実行するために、まず、ビデオカメラに三脚をセットしてベッドの横に置き、ベッドの上での自分の痴態がうまく映るようにレンズを調整した。そして、スーツの上着とズボン、さらにボクサーも脱いで、下半身はだかになると、そのメモの走り書きにもう一度、視線を落とした。
『M字開脚亀頭責め』
ビデオの録画を開始してから、俺は、ベッドのほうに歩いていった。俺の下半身は、まだしごいてもいないのに、ぐっぐっ、と力を持ち始めていて、シャツの裾を持ち上げてその赤黒い頭が突き出していた。そんな恥ずかしい俺の様子は、すっかりカメラに映し出されているのはわかっているけど、カメラに写っていると思うだけで、俺のものはもっと堅くなってきてしまって、ベッドに腰掛ける頃には、どうやら先端の割れ目から透明な粘液が漏れ始めているようだった。俺は、ネクタイを首の横によけて、シャツをはだけると、カメラに向かってM字開脚のポーズを取った。
「俺は、まだまだ最後の詰めが甘いので、反省の意味を込めて、M字開脚亀頭責めの訓練をさせていただきます。」
俺は、そう言ってから、ローションの入れ物から、たっぷりとその粘調な液体を手のひらに取った。
「うっ……。」
ひんやりとした液体を自分のいきり勃ったものに感じて、俺は思わず声を出してしまう。
「ううっ……。」
そして、ぬるぬると滑る自分の手のひらからの刺激に、俺は思わずのけぞりながら声を出してしまう。カメラに写った自分の痴態が、明日の業務後に課長に見られると思うと、つい、下腹部に、ひくん、と力を入れてしまって、結果的にまた声が出てしまう。
「ああっ……。」
手のひらで、亀頭をぐりぐり撫で回すようにしながらよがっているうちに、俺は、すぐに余裕がなくなってしまう。
「す、すげぇ……。」
もう、亀頭責めの反省は何度もやったことがあるのに、何度やっても、その強烈な刺激ですぐ駄目になってしまう。
「あ、も、もう、俺……。」
M字開脚の腰を突き出すようにして我慢するけれども、そんな努力も虚しく、俺の下腹部には耐えられないような快感が集まってきている。
「だ、駄目っす、俺、もういっちゃいそうです……。」
本当はもっと我慢して自分の亀頭を責めなければならないのに、ぐりぐりこね回している自分の手のひらの刺激は強烈すぎる。手の動きを加減したりすると、後で、課長にこっぴどく叱られてしまうから、俺は真面目に自分の亀頭を責め続けるしかない。
「ううっ……。」
俺は、いきり勃った自分の亀頭から、じんじん、流れ出す快感が、もう限界を超えてしまうのを感じた。
「きょ、今日の反省は、これで勘弁してください。……い、いくっ。」
両手を離した俺のものは、何回か俺の腹を打つようにひくつくと、びゅっ、びゅっ、と青臭い樹液を俺の胸のあたりまで噴き上げた。
「あうっ……。」
何度も飛び出した樹液で、俺の胸や腹はべとべとになってしまっていた。