しばらくたってから例のコパイから連絡があり、あの夜、ホテルで、機長に犯されたとのことだった。てっきり自分のものだと思っていたコパイが、誰かに横取りされようとしているのがわかれば、絶対に取り戻そうとするだろうと思った俺の思惑は正しかったようだ。スラックスを脱いだら、ケツ割れ姿で、しかも、そのケツには、小振りとはいえ卑わいな形状のディルドをくわえ込んでいたとあっては、ずいぶん説教されながらケツを犯されたらしい。
「まあ、できるだけ、機長の誘いからは逃げるようにしておくんだな。それが長続きさせる秘訣だと思うぜ。」
俺は、コパイの野郎にそう忠告はしたが、実際のところは、そんな芸当は奴には無理なんだろうな。惚れたら一直線のタイプだもんな。
「あんまりべたべたすると、すぐに飽きられるぞ。」
詭弁のような手段で、なんとか一度は結びつけてやったが、それをどう維持するかはコパイの奴次第だな。俺に言わせりゃ、あんな遊び人の野郎には、さっさと振られるなりなんなりして見切りをつけて、もっとまっとうな野郎を探したほうが身のためだから、飽きられるのも悪いことじゃないとは思うな。今のコパイの野郎は、惚れた感情に流されるまま、泣きをみるか痛い目を見るかのどっちかなんだろうけど、そこまでは俺も面倒は見きれない。俺自身は、べたべたされても飽きるような薄情けじゃないから、当分の間、例のガテン野郎を犯し続けることになるんだろうな。俺の言葉責めに赤面し、俺の指先の動きに先走りをあふれさせるガテン野郎は、まだまだ新しい反応を見せてくれそうだ。
搭乗案内 着陸
水曜日, 4月 29, 2009