そんな太郎でしたから、さっき案内してきたお侍が、また部屋にやってきた時には、もうすっかり発情してしまって、褌の盛り上がりの先端には、小さな濡れ汚点さえできていました。
「よし、それでは、おまえからこっちへ来るんだ。」
そんなことを知ってか知らずか、そのお侍は、太郎の肩に手をかけました。
「そ、そんな、俺……。」
さっきからの興奮で褌の中身がすっかり勃ち上がってしまっている太郎は、とても立ち上がれるような状態ではありません。あぐらをかいていてさえ盛り上がってしまっている前褌は、立ち上がれば、きっと先端のくびれさえわかるほど張り切ってしまうでしょう。
「ぐずぐずするな。」
何とかおさまってくれないかと太郎は期待したのですが、意識すればするほど、そこは興奮してしまって、褌で押さえつけられて痛いほどです。
業を煮やしたお侍は、太郎の背中から両脇に手を入れて、持ち上げるようにして太郎を立ち上がらせました。
「ああっ……。」
両脇からまわしたお侍のごつい手が、偶然なのか、太郎の乳首をこするようになってしまい、太郎は思わず声を上げてしまいました。次郎が死んでしまって以来、こんな刺激を受けたのは初めてです。
「ほう……。」
太郎の褌の前褌が斜め上に向かって太長く盛り上がっているのを見て、周りの男達は、ため息ともつかぬ声を上げました。
「……。」
自分が、誰かに何かをされたわけでもないのにこんなに興奮してしまっているのが、太郎は恥ずかしくて仕方がありません。それで、そのお侍に案内されるままに、急いで隣の部屋へ入っていきました。
太郎の背後で、すっ、と襖が閉まる気配がして、うつむいていた太郎は顔を上げました。すると、そこには、さっき庭で見たあの若者が座っていたのです。
「あっ……。」
褌の前を突っ張らせた恥ずかしい姿を見せていることに、太郎は、いたたまれない気持ちでしたが、そのくせ、その褌の中身は、太郎の気持ちを裏切るように、びくん、と大きく動いてしまうのです。
「元気なんだなあ。」
若者にそういわれても、太郎には返す言葉がありません。
「こっちへ来い。」
若者は、立ち上がると、太郎を手招きしました。
明るく太郎の体を照らすろうそくの光は、太郎の褌の盛り上がりも、くっきりと浮き立たせています。
「なかなか大きそうだな。」
そう言いながら、若者は、太郎の褌を押さえるようにして、盛り上がっている部分を撫で上げました。
「う、うっ……。」
ずーんと走る快感に、太郎はしゃがみ込んでしまいそうです。
「褌を外せ。」
いきなりそう言われて、太郎はどうすればいいのかわかりませんでした。
「さっさとするんだ。」
自分よりも年下らしいその若者の前で、しかも、ちゃんと着物を着た相手の前で、いきり勃った裸になるんだと思うと、太郎は恥ずかしさに顔が赤くなってしまいます。
そのくせ、見られるから、恥ずかしいから、と思えば思うほど、太郎の下腹部はかえって元気になってしまうのです。
「自分で外せないのなら、俺が外してやるまでだ。」
待ちきれなくなった若者は、太郎の褌に手をかけると、はぎ取るようにして、太郎のいきり勃った肉棒を隠していた布きれを床に落としてしまいました。
「あっ……。」
自由になった太郎のものは、ぶるん、と大きく揺れて、つーっ、と透明な粘液を先端の割れ目からしたたらせました。
「もう、こんなに興奮している……。」
さっきから勃ちっ放しだったので、先端のところは、もうぬるぬるに濡れてしまっているのです。
太郎は、てらてら光るいきり勃ったものを持て余して、うつむいて立っていました。すると、若者は太郎の天井を向いて勃ち上がっているものをぐっと握り締めて、ずるずると扱き始めました。
「ああっ……。」
自分のあふれさせた粘液で、すでにぬるぬるになっているので、そうやって手で扱かれると、ずん、と言いようのない快感が太郎の腰に走ります。
「なかなか、堅さもたいしたもんだ。」
二、三回そんなふうに扱かれただけで、太郎は、もう、駄目になってしまいそうでした。
「お、お許しください。このままだと、……若様の手を汚してしまいます。」
太郎は、若者の巧みな扱きに、ひざががくがくなって、もうまともに立っていられないくらいでした。