自分がべとべとに汚してしまった褌と、次郎が汚点をつくった褌を近くの谷川で洗いながら、太郎は、ちょっと考え込んでしまいました。
「それにしても、どうして、今朝に限って、次郎の奴、汚点の付いた褌を放り出しておいたりなんかしたんだろう。」
それに、改めて考えてみれば、今まで汚点のついた褌なんか、次郎の部屋で見たことがないのです。
「次郎は、今まで、どうやって洩らしたものを始末していたんだろう。」
これまでそんなことを考えてみたこともなかったのですが、次郎の部屋を掃除していて、、それらしいものを見つけた記憶が、太郎にはありません。
「まさか、今朝、初めて、洩らしたというわけでもないだろう。」
太郎よりも体格がよくて逞しい次郎なら、もう、とっくに自分で慰めることを知っているはずです。
「よし……。」
ちょっと良心がとがめましたが、太郎は、次郎の部屋を探してみることにしました。
 見かけによらずきれい好きの次郎は、いつもはきちんと布団をたたんでおくのに、今日に限って敷きっぱなしです。
「このへんかな……。」
太郎が押入を開けてみると、隅の方に、なにやら意味ありげな布が丸めて押し込んでありました。
「おや?」
いつもは、布団の影になっていて、気がつかなかったのでしょう。
「すごい……。」
それは、ごわごわになった布で、どうやら褌のようですが、あちこちに黄色くなった汚点がついていました。
「そうか、次郎の奴……。」
きっと、夢精で汚してしまった褌を取っておいて、自分で慰める時に利用していたのでしょう。
「こんなに……。」
何十回となく次郎の体液を吸収した褌は、目がくらみそうなほど強烈な匂いがします。
「ああ、また……。」
さっき出したところなのに、太郎の褌は、また、突っ張ってきてしまいました。
 よく探すと、まだあまり汚点のついていない褌が、あと二本も出てきました。
「きっと、次郎の奴、毎晩この褌に洩らしてたんだな。」
逞しく勃ち上がったものを褌で包んで腰を浮かしている次郎の姿や、胸まで飛び散った白いゼリーをごわごわの布で拭き取っている次郎の姿を想像して、太郎は、痛いほど勃ち上がった下腹部を押さえながら、畳の上に座り込んでしまいました。
「も、でそう……。」
赤黒く充血した肉柱を、褌の脇からもどかしげに引きずり出すと、太郎は、あお向けになって大急ぎできものの前をはだけ、ビンビンになったそれを両手でしごき始めました。
「出、出る……!」
腰を突き上げるようにして、太郎はビュッビュッと肉棒から噴き上げたのです。二回目だというのに、太郎は鳩尾のあたりまで飛ばしてしまい、下腹部はべとべとでした。けれども、快感の名残に浸っている太郎は、そんなことにはおかまいなく、うっとりした表情で大の字に寝そべっていました。