それからというもの、太郎と次郎は、ますます離れ難い関係になってしまいました。
山から帰ってきた次郎は、晩飯の支度をしている太郎にじゃれつき、
「兄さん、早く……。」
と、催促するのです。
「こら、次郎。晩飯が作れないじゃないか。」
太郎は、一応、怒ってはみせるのですが、
「俺、もう、こんなに堅くなってしまった。」
次郎に、褌の中の熱い棒を握らされると、もう抵抗できなくなってしまうのです。
「兄さんだって、勃ってるじゃないか。」
本当は、太郎も、早く次郎にいじってもらいたくて、太郎の声を聞いた時から、かちんかちんに勃ってしまっているのです。
次郎のごつい指で、褌の中身をいじられながらも、太郎は、最後の理性をふりしぼって、
「御飯が吹きこぼれてしまう……。」
なんとか、次郎の指先から逃れようとしました。そのくせ、太郎自身は、次郎のほてった堅いものを握り締めて離そうとはしないのです。
「じゃあ、いいことがある。」
次郎の目がいたずらっぽく輝きました。
「兄さんは、このまま、晩飯の支度をしてればいいよ。」
ちょっと残念でしたが、太郎は、次郎に言われるまま、窮屈な褌の中身を気にしながら、晩飯の支度を続けていました。
背後の次郎の気配に振り返った太郎は、思わず赤面してしまいました。
「次、次郎、そ、それを……。」
次郎の手には、例の卑わいなこけしが、しっかりと握られていたのです。
「兄さんは、そのままにしていればいいんだ。」
そう言われてしまうと、太郎はどうすることもできません。
「いつ見ても、兄さんの尻は、きゅっと締まってわいせつだなあ。」
次郎は、太郎の着物の裾をまくり上げて、太郎の肉付きのいい尻をなで回します。
「次、次郎……。」
太郎は、のどがからからに渇いてしまいました。
そのうちに、次郎の手が太郎の腰を這い回り、何かごそごそやっていたかと思うと、太郎の褌が解けて、白い布が太郎の腰を締め付けた形のまま、土間に落ちました。
「あっ……。」
窮屈だった下腹部が急に解放されて、太郎は小さく声を上げてしまいました。褌が落ちる時に、充血して敏感になった太郎のものの頭と褌の布が擦れたのです。
「兄さんは、晩飯のことだけを考えていればいいんだ。」
そんなことを言われても、次郎がいろいろいたずらをするので、太郎は、自分のいきり勃ったものを意識せずにはいられません。
「ああ……。」
しゃがみ込んだ次郎に、赤黒く充血したものを、ぬるっ、とくわえ込まれたり、ちろちろと、股の付け根の奥の方まで舌を差し込まれたりすると、もう晩飯の支度どころではなくなってしまいました。
次郎は、かまどに両手をついて、やっと快感をこらえている太郎に、
「兄さん、もっと尻を俺の方に突き出すんだ。」
と命令します。太郎は恥ずかしくてたまりませんでしたが、裾をまくり上げられてむき出しになった尻を、ぐっと次郎の方に突き出しました。そんな太郎の尻の中心部に、ぐいっ、と、次郎は、例のこけしを押し込みました。
「ううっ……。」
次郎のものよりは小さいはずなのに、太郎は、そのこけしを押し込まれる時にはいつも、息が詰まりそうになるのです。
「あっ、次郎、動かしちゃ駄目だ。」
次郎は、ゆっくりとそのこけしを太郎の尻の穴に抜き差しし始めました。そして、びんびんになっている太郎のものを、自分の口にくわえ込んでいったのです。
「い、いきそうだよ、次郎……。」
前後からの強烈な刺激に、太郎はひとたまりもなく、びゅっ、びゅっ、と濃い葛湯を次郎の口の中に噴き上げてしまいました。