昔々、あるところに、太郎という働き者の若者が住んでいました。
ある時、太郎が山仕事に出かけると、山の中に大きな屋敷があるのに気がつきました。
「あれ、ここに、こんなお屋敷があったっけ……。」
確か、このあたりは一面の笹原で、狸や狐のしっぽが見え隠れしているような場所のはずでした。太郎がしきりに首をひねっていると、そのお屋敷の門が開いて、
「もうし、そこのお若いお方。」
杖をついた年寄りが太郎を手招きします。
「何かご用ですか?」
その年寄りの話では、今日この屋敷に寄り合いがあるがもてなしのための人手が足りず困っているとのことです。
「手伝ってはもらえぬかな。」
もてなしといっても、太郎にできるのは簡単な飯炊きぐらいで、とてもこの屋敷で出すようなごちそうは作れません。
「実は、手伝ってもらいたいのは酒の席でのもてなしなのじゃ。」
それを聞いて太郎は驚いてしまいました。
「それはかまいませんが、俺のようなむさ苦しい野郎では、酒の味を引き立てるようなことはとてもできません。」
太郎の言葉を聞いて、年寄りは、にやにやして、
「いやいや、おぬしのような若者だからこそ、もてなしになるのじゃ。」
有無を言わさず太郎を屋敷の中に引きずり込んでしまいました。
「あ、お待ちください……。」
この年寄りのどこにそんな力があるのか、つかんだ腕をずんずん引っ張られて、太郎は立派な宴席の設けられている部屋に連れ込まれてしまったのです。
「もう客人が来る頃じゃ。今日は特に、好きな連中がそろってしまったから、どうやってもてなしたものか困っておったのじゃ。本当によいところに通りかかってくれた。」
そう言われても、いったいどうもてなせばいいのかさっぱりわからない太郎は、途方に暮れてしまいました。
「なになに、簡単じゃ。連中のやりたいようにやらせておけばいいのじゃ。少々苦しいことはあるかもしれんが、おぬしが痛がるようなことはせんじゃろうて。おぬしだからこそ勤まるのじゃ。よろしく頼むぞ。」
年寄りがそう言い終わらないうちに、どおうっ、と一陣の風が部屋の中になだれ込んできました。驚いて太郎がそちらを見ると、すでに、一人の筋骨逞しい男が、どっかと宴席についてしました。
「ほう、今日は、そいつが酒の肴か。なかなかよいではないか。」
そして、太郎を見ながら、傍らに置いてある酒徳利を持ち上げて杯に酒を満たすと、一気にその杯をあおりました。そして、太郎がもっと驚いたのは、その男の鼻が長く伸びて反り返っていることでした。
「て、天狗……。」
太郎は口まで出かかった言葉を、何とかのどの奥に飲み込んでしまいましたが、その時、どおうっ、とまた別の風が部屋の中になだれ込んできて、もう一人の筋骨逞しい男が宴席に着きました。
「じいさん、今日こそは何か趣向があるんだろうな。」
傍らの酒徳利を持ち上げながら年寄りに向かってそう言う男を見ると、やはり鼻が長く伸びて反り返った天狗です。
「おう、あの若者が今日の酒の肴らしいぞ。」
年寄りの代わりに、先に来ていた天狗が後から来た天狗にそう言いました。
「ほう、これはこれは……。どうやら今日はいつになく楽しい宴になりそうだな。」
度肝を抜かれた太郎が、年寄りの横で立ちつくしている間に、どんどん天狗が集まって来て、いつのまにやら、宴席は、筋骨逞しい天狗達でいっぱいになりました。
 すると、一番最初に来た天狗が立ち上がって、大音声で呼ばわりました。
「集うたな。……今日は、久しぶりにじいさんが酒の肴を用意してくれた。」
ほうぼうから、おう、という声が上がり、皆の視線が太郎に集まります。
「そうじゃ。わしの大切な客人じゃから、皆の衆も大切に扱ってくれ。」
年寄りはそう言いながら、宴席の真ん中に太郎を押し出しました。
「もちろんだとも、こんな若者を粗末にしてよいはずがないわ。」
最初に声を上げた天狗は年寄りにそう答えて、
「さあ、飲み明かそうぞ、皆の者。」
宴席の開始を宣言したのでした。天狗達は、杯をあおっては、傍らの酒徳利を傾けています。
「おうい、酒がないぞ。」
天狗達の呼びかけに答えて、子ども達が酒で満たされた徳利を運んで来て、からになった徳利を下げていきます。ところが、その子ども達の尻には、狐狸のしっぽがついているのです。その不思議な光景に見とれている太郎に、
「さあ、では、儂から味わわせてもらおう。」
と、先ほどの天狗が呼びかけました。すると、太郎の体が勝手に動いて、その天狗の横に座ってしまいました。
「よしよし、ちょっと待っていろ。」
そう言うと、天狗は袴の紐を解き、着物をはだけて、褌をのぞかせました。その褌は、これから起こることへの期待感からか、すでに怒張を秘めて大きく盛り上がっています。天狗は褌の脇からその怒張を引っ張り出すと、太郎に突きつけるようにしながら、
「どうだ、うまそうだろう。」
と言いました。太郎は、これほど逞しいものを見たのは初めてです。もちろん、太郎には誰かの男根をくわえた経験などありませんでしたが、この天狗のものを見せつけられると、くわえてみたくてたまらなくなりました。こんなすごいものが俺の口にはいるんだろうか。いったいどんな味なんだろうか。どんな感触なんだろうか。ふらふらと誘われるように太郎は四つんばいになって、その天狗の下腹部からそそり立ったものに自分の顔を近づけていきました。
「うぐっ……。」
天狗の怒張は思っていたよりもはるかに太くて長かったので、大きく口を開けて半分ほどの長さまでくわえ込むと、先端は太郎ののどの奥に届いて、思わずむせてしまいそうになるのを太郎は必死で我慢しました。そして、口の中いっぱいにくわえているものの裏側を下でなめ上げるようにして刺激を与えました。
「おう、なかなかうまいじゃないか。」
天狗は、そう言いながら、あぐらをかいた腰を自分で上下させて、太郎の口いっぱいになった怒張を動かしました。
「ううっ……。」
太郎も、最初のうちはのどを突く天狗の怒張の逞しさに目を白黒させていましたが、やがてその感触にも慣れて、
「おおっ、いいぞ、いいぞ。」
天狗が感激したように叫ぶその声がうれしくて、できるだけ天狗の怒張に刺激を与えられるようにがんばるのでした。やがて天狗は感極まった声で、
「ああ、いきそうだ、……いくぞ、いくぞ。」
そう叫ぶと、いきり立ったその怒張を太郎ののどの奥まで侵入させて、ぶしゅうっぶしゅうっ、と、熱いほとばしりを噴き上げ始めたのです。
「う、……うぐ。」
太郎ののどには、天狗の噴き上げたほとばしりの匂いが広がりましたが、その匂いは、太郎が自分でいたずらするときに噴き上げるほとばしりの匂いをもっと濃厚にしたものでした。