俺は、彼を連れて部屋に戻ると、ドアにロックをするのももどかしく、そのまま彼をベッドに押し倒した。
「あっ……。」
彼の身体に覆い被さるようにして唇を奪うと、彼のものがすでにぎんぎんに堅くなって俺の下腹部にごりごりと当たっているのがわかった。
「ひょっとして、ずっと勃ったままだったのか?」
俺が彼の下腹部に手をやって、ぐっと熱い固まりをつかみながらそう尋ねると、彼は、
「……。」
黙ってうなずいてから、恥ずかしそうに、自分の顔をひじで覆うようにした。
「真面目そうな顔してくるくせに、どすけべなんだな、おまえは。」
俺がそう冷やかすと、彼は、いやいやをするように軽く首を左右に振って、
「電気、消してください、明るすぎて恥ずかしい……。」
俺に握られたものを、ひくん、とけいれんさせた。いきなり無理強いしても将がないな、と思ったので、俺は、素直に部屋の電気を消して、フットライトだけのほのかな灯りにした。
『暗くなったから、もっと恥ずかしいことをやろうな。』
俺は、心の中でそうつぶやきながら、彼のズボンのベルトに手をかけた。
「ああっ……。」
彼は抵抗することなく服を脱がされて、さっきサウナで見たのと同じ全裸になっていった。もちろん、彼の身体は、すでに準備完了で、しかも、俺の指先や唇を、身体中どこに押し当ててもても、全身をけいれんさせながら悶えるのだった。
「どこでも感じるんだな……。」
俺がつぶやくと、彼は、さっきと同じように自分の顔をひじで覆って、いやいやをするように軽く首を左右に振ったが、下腹部で勃ち上がっているものは、明らかに持ち主の意向を裏切って、先端の割れ目から、透明な粘液を、とろっ、とあふれさせた。
「こんなにぬるぬるじゃないか。」
俺がその粘液を手のひらにとって、がちがちのものをこね上げると、彼は、声にならないあえぎ声を上げて、腰を引こうとした。
「気持ちがいいんだろ?」
俺は彼の太腿の間に割って入って、両腿を抱えて逃げられないようにした。
「す、すごい……。」
彼のものからは、後から後から粘液があふれ出してきて、そのせいで、いきり勃ったものは、一層なめらかに俺の手のひらでこね上げられることになった。
左手の手のひらで先端をこね回しながら、俺は、試しに、右手の指を、ゆっくりと下の方へずらしてみた。俺に両腿を抱えられて大股開きになっているので、彼は俺の指がすぼまった部分をなぶり始めるのをどうしようもなかった。俺の指が、ぬめぬめとそこを押し始めると、彼のあえぎ声のトーンがより卑わいな色を帯びたような気がした。そして、俺の人差し指は、あっけないくらい簡単に、その尻の穴の中に、ずぶずぶと吸い込まれてしまったのだ。
『おや?』
俺の指先が彼の粘液で濡れていたのもあるだろうけど、彼の尻の穴は、俺の人差し指をすんなりと根本まで受け入れていた。
『あんまり遠慮する必要はなさそうだな。』
そう思って、俺は、彼の身体の中に埋め込んだ指先で、もっともらしいあたりを、ぐっ、と押さえるようにしてみた。
「あうっ……。」
そのとたん、彼のあえぎ声が上がり、俺の指先の場所が正しかったことを教えてくれた。いったん人差し指を引き抜いてから、俺は中指と人差し指の二本を、もう一度彼の尻の穴に押し当てていった。すると、
「あ、ううっ……。」
予想通り、俺の二本の指は、ずぶずぶと、その中に吸い込まれてしまったのだ。
「ずいぶん遊んでるじゃないか……。」
俺は、彼の身体に覆い被さって、耳たぶを軽くかみながらそう吹き込んでやったが、どうやら俺の指にかき回されている感覚で精一杯で、返事をするどころではないようだった。そして、俺が彼の尻の穴に埋め込んだ二本の指を、ぐにゅぐにゅ、動かしても、俺の指の動きを邪魔したりはしないくせに、吸い付くように俺の指にまとわりついてくる。
「入れてもいいか?」
もちろん、こんな状態で彼に拒否できる道理もないが、俺は、彼が今から俺のものに犯されるんだ、ということを宣言してやりたかった。俺は彼の返事を待つこともなく、手早くゴムをつけると、すでに犯してくれと言わんばかりにひくひくしている彼の尻の穴に先端を押し当てて、ぐっ、と腰を前に進めた。
「ああっ……。」
ほんの少し、ぐにゅっ、とした感覚があって、その後、俺のものは、ぐぐっ、とくわえ込まれていった。ずん、と奥まで突き進むと、
「す、すごい……。」
彼の口からは感極まったような声が漏れた。
「だいじょうぶか?」
彼が快感に顔をしかめたまま少しうなずくのを確認してから、俺は、彼の尻の穴に突き刺さったものを軸に、前後に腰を振り始めた。最初はゆっくりだったが、だんだん俺は、容赦なく腰を振って、彼の中身をえぐり出すように、突いては引き、突いては引き、を繰り返した。
「も、もっと……。」
真面目そうな顔とは違って、ずいぶん淫乱な下半身だな、と俺はほくそ笑みながら、ご希望通り、がんがん腰を振って、俺自身も彼のぬめぬめした感覚を楽しんでいた。
「ああ、気持ちいい……。」
とうとう、彼は、自分の下腹部のものを握り締めると、あふれ出した粘液でぬるぬるになっているのをいいことに、ぐちょぐちょと卑わいな音を立てながら、それを夢中になってしごき始めた。
「おう、なかなかいいぜ。」
彼の手の動きに同期させるように、俺は、腰を振って、彼がほおを紅潮させながらのけぞるのを見守っていた。
「も、もう、駄目になりそうです……。」
彼が情けない声でそういうのを聞いて、俺は、彼が握っているものを奪い取って、そのぬるぬるでがちがちの彼の下腹部の勃起を、ぐいぐい、しごき始めた。
「あ、そ、そんなにされたら、いっちゃいそうです。」
そう俺に訴える顔がたまらなくそそる。
「い、いって、いいですか?」
俺は、彼の下腹部に突き刺さったものを、ぐっ、と思い切り奥に進めながら、
「おう、いっていいぞ。思い切り飛ばしてみろ。」
自分の手の動きを早めた。
「あ、あっ、いく、いくっ……。」
俺の握っているものの中を、熱いマグマが噴き上げるようにひくつくと、びゅっ、びゅっ、と、濃い樹液が彼の首のあたりまで飛び散った。青臭い樹液にまみれた彼のものを握り締めたまま、
「ううっ、気持ちいい……。」
俺も、ぐいぐい腰を進めて、
「い、いくっ。」
彼の奥深くで思い切り噴き上げた。