俺は、奴の樹液で汚れた自分の掌を、奴の目の前に突き出して、
「おまえが汚したんだからきれいにしろよ。」
そう言った。奴の舌が俺の掌をなめ上げる感覚は、焦燥感にも似て、スーツのズボンの中で堅くなってしまっているものに、じんじん、響いてきた。指も一本ずつ突き出して、奴に、丁寧になめさせながら、俺は、
「俺がホテルでゆっくりしてる時に、おまえがそんなに淫乱なことをしてたとはな。」
奴を嬲った。
「申し訳ないっす。」
奴は、なめていた俺の指を、いったん口から出すとうつむき加減にそう言って、また、俺の指をなめ始めた。
「もちろん、俺も独りじゃなかったけどな。」
俺の、その言葉に、奴の瞳が淫乱な光を帯びた。
「だ、誰がいたんっすか?」
俺の手首を握る奴の手に、力が入っているのがわかる。
「いつもの野郎だよ、勝手に部屋まで押しかけてきやがって。」
そいつは、俺が出張で来ていることを知ると、いつも俺を訪ねてきた。
「あの親父っすか?」
奴は、俺よりも一回り近くも年上のその野郎と面識はないが、さんざん俺から話は聞いているので、そいつが俺の泊まっているホテルの部屋に来たらどういうことになるかはわかっているはずだ。
「そうだ、相変わらず、上手い尺八だったぜ。」
俺の言葉に、奴の表情が険しくなる。
「俺も、ちゃんとできるっす、尺八くらい。」
俺は、奴の言葉を無視して、ゆっくりとスーツのズボンを脱いでボクサーブリーフだけになると、ソファに腰を降ろした。
「寝る前で、ちょっとむらむらした気分だったからな。」
奴ののどが、ごくり、と鳴って、俺の次の言葉を待ちかまえている。
「おまえも、指だけじゃなくて、違うものがしゃぶりたいんだろ?」
俺の言葉に、奴は、勢い込んで、
「い、いいっすか?」
俺の返事も待たずに、俺の股間に顔を埋めてきた。
「ああ、たまんないっす、先輩の匂い……。」
奴は、ボクサーブリーフ越しに俺の股間に顔をこすりつけるようにしながらうっとりした表情になる。俺が、ひざまずいている奴の股間を、足で嬲ってやると、それは、すぐにまた堅くなり始めて、奴が俺のボクサーブリーフに手をかける頃には、奴の腹につくくらいびんびんになってしまった。
「こいつは、おまえ以上に淫乱だな。もう、こんなになってるじゃないか。」
俺が、そのびんびんになってしまったものを足先ではじきながらそう言うと、さすがに、奴は、
「せ、先輩が、いじるから……。」
そう言って赤面した。
「まったく、おまえは、自分が気持ちよくなることばっかりだからな。」
足の親指と人差し指を使って、卑わいに充血した奴の一番敏感な部分をいたぶってやったが、
「ううっ、そ、そんなことないっす。俺だって……。」
奴は、顔をしかめてその快感に耐えると、なんとか俺のものをくわえ込んで、ちろちろと舌で刺激した。
「おお、おまえも、ちゃんと舌が使えるじゃないか……。」
俺がほめてやると、奴は、俺のものを口にくわえたままで、ねっとりと舌を動かした。
「けど、あいつは、もっとのどの奥までくわえてたぜ。」
俺にそう言われて、奴は、ぎゅうっ、と俺のものをのどの奥まで吸い込む。
「なかなかいいぞ、おまえの口も捨てたもんじゃないな。」
のどの奥まで俺のものをくわえ込んで苦しい状態のはずだが、奴は、俺の言葉に応えるように、さらに、のどの奥をぬめぬめと蠢かした。
「おう、いい感じだ。おまえも少しはくわえるのが上手くなったな。」
奴は、俺にほめられて、一度俺のものを口から出すと、
「うれしいっす、先輩にほめられて。」
今度は、俺のものを、吸い上げたまま頭を前後に動かしながら、裏筋を舌でぬめぬめと刺激してみせた。
「まだちょっと舌使いが堅いな。あいつがやると、もっととろけそうな感触だったぞ。」
俺は、しばらくの間、奴のまだまだぎこちない舌使いを楽しんでから、奴の頭を両手で押さえ込むと、無理矢理のどの奥まで、ぎんぎんにいきり勃ったものを押し込んだ。
「ううっ……。」
その攻撃は、きっと、奴ののどを直撃したに違いない。奴は、苦しそうな顔つきになったが、
「あいつは、こうやってやると、うれしそうにのどの奥を広げて、俺のものを受け入れてたぞ。」
俺がそう言ってやると、奴は、必死に俺のものを受け入れようと自分ののどを広げた。
「俺のもので、自分ののどを突かれる感触がたまらない、って言ってたぜ。」
奴の目には、うっすらと涙が浮かんでいたが、決して俺のものの攻撃から逃れようとはしなかった。
「苦しそうだな、やっぱりおまえには無理じゃないのか?」
俺が意地悪く言ってやると、奴は、両手で俺の尻をつかむと、自分から俺のものをのどの奥に受け入れようとした。
「おうう、なかなかいいぞ、これなら、あいつと同じくらい気持ちいいぜ。」
もちろん、ごほうびに、俺は、奴の下腹部でぎんぎんになって、いつのまにかぬるぬるになってしまっているものを、足の指で存分にいたぶってやった。
一度、奴の口から引き出したものを奴の鼻先に突きつけながら、
「なめてみな。」
今度は、奴の舌の動きを楽しんだ。奴は、じゅるじゅると唾液をすすりながら、裏側から先端までなめ上げたり、赤黒く張り切った先端の部分をくわえ込んで舌でなめ回したり、
「今度は、横からなめろ。」
俺の言うままに舌を動かし続けた。そして、
「もっと、大きく舌を動かすんだ。あいつは、もっと、べろべろやってたぞ。」
俺が、奴の舌の動きを、例の野郎のテクと比較するたびに、俺の足の指でもてあそばれているやつのぎんぎんのものは、いっそうぬるぬるになっていった。
「おおっ、気持ちいいぜ。」
再び、俺は、奴の口に自分のものをねじ込むと、奴の頭をつかんで、前後に動かし始めた。
「たまにはおまえの口にもぶっ放してやるからな。」
奴は、ちょっとうなずくような仕草をすると、自分から、がんがん頭を前後に動かして俺のものを、ぬめぬめした刺激の中に誘い込んだ。腰の奥から突き上げてくるような快感は、俺の身体の中を駆け上がっていく。
「うう、い、いくっ……。」
俺は、奴ののどの奥まで自分のものを押し込むと、激しく樹液を噴き上げた。
「う、うう……。」
あまりの快感に、俺は、しばらくの間、全身を硬直させたまま動くことができなかった。
「ふうっ……。気持ちよかった。あいつもよかったが、やっぱり、おまえの口にぶっ放すのは気持ちいいな。」
俺のその言葉を聞いて、奴は、自分の口からこぼれた俺の樹液を指ですくい取ってそれをなめながら、うれしそうに微笑んだ。